投稿者: 副会長 櫻井泰紀
2014-03-01
去る、平成26年2月7日、中央大学駿河台記念館にて「戦略的思考による積極的マーケティング」と題して、学術講演会が開催されました。講師には、露木恵美子先生(中央大学戦略経営研究科教授)をお招きしました。露木先生は中央大学のビジネススクールで教鞭をとられています。今回の演題が、我々行政書士には馴染みがないテーマであることなどから「集客が難しいのではないか」「もっと業務に直結するテーマじゃないと」などのご意見も多数出ていました。ところが、実際に開催してみると、参加者は30名強と少なめだったものの、露木先生のご配慮で、行政書士を念頭に置いたご講演をいただき、我々行政書士にとっては「目から鱗」の内容だったのです。
その中で、私が強く感じたことは、「スタートアップ」(起業)の支援インフラとして行政書士が活躍する場が多いことでした。そして、行政書士は実際に、会社の設立やそれに伴う許認可の取得という業務を行っているにもかかわらず、政府機関や大学等の教育機関に、行政書士がスタートアップの支援インフラを担えるのだということが認識されていないということでした。つまり、これは行政書士自身が「スタートアップ」という概念を知らない、ゆえに「スタートアップ支援インフラ」として行政書士が存在することを世の中へアピールしていないということに尽きる。と、私は感じました。
我々行政書士は、業務をこなす方法や知識を蓄積するだけでは到底「稼げる」行政書士にはなり得ません。今後、どこに仕事があるのか、世の中や制度が5年後、10年後どう動いて行くのか、その中で、我々行政書士は世の中に何を提供できるのかを考えて行く必要を考えさせていただいた講演でした。
露木先生、本当にありがとうございました。
(副会長 櫻井泰紀 )